ものづくりの街・大阪において、製造現場の人手不足は年々深刻さを増しています。「求人を出しても日本人が集まらない」「技能実習生だけでは現場が回らない」といった悩みを持つ企業様も多いのではないでしょうか。
そこで今、大阪の製造業で検討されるのが、即戦力となる外国人材を活用する「特定技能」と、業務そのものを外部化する「製造請負」です。
検索などでは「特定技能派遣」という言葉をよく目にしますが、実は製造業においてこの組み合わせには法的な注意点があります。
今回の記事では、「特定技能派遣」の正しいルールと、製造請負との違い、大阪の企業が選ぶべき最適解を解説します。
1. 製造業で「特定技能派遣」は可能?正しいルールを知る
まず、多くの担当者様が誤解されやすい点ですが、結論から申し上げます。
現在、「特定技能派遣」が認められているのは農業と漁業のみです。
そのため、大阪の工場で特定技能人材を活用したい場合は、基本的に「直接雇用」をする必要があります。
特定技能(直接雇用)のメリット
- ♦ 長期的な人材育成が可能
派遣のように契約期間で終了するのではなく、自社の社員として最長5年(条件によりそれ以上)雇用できます。技術やノウハウを蓄積させたい現場に適しています。 - ♦ 即戦力の確保
技能実習生とは異なり、特定技能外国人は試験に合格しているか、実習を3年修了したレベルの人材です。教育コストを抑え、すぐに現場の戦力として計算できます。
こんな企業におすすめ
- ♦ 自社の社員として長く定着してほしい。
- ♦ 現場で直接指導しながら、細かい技術を継承させたい。
- ♦ フルタイムで働ける若い労働力を確保したい。
2. 「製造請負」とは?生産性向上と固定費削減の両立
一方、「製造請負(アウトソーシング)」は、人材を雇用するのではなく、製造工程そのものや、成果物の完成を外部企業に委託する契約です。
製造請負のメリット
- ♦ 管理コストの削減
労務管理やシフト調整、教育などはすべて請負会社が行います。貴社の管理職は、自社のコア業務に集中できます。 - ♦ コストの変動費化
「人件費(固定費)」ではなく、「成果物への対価(変動費)」となるため、生産量に応じたコストコントロールがしやすくなります。 - ♦ 生産性向上の提案
請負会社は利益を出すために効率化を図るプロです。工程改善のノウハウが持ち込まれ、生産性が向上するケースが多くあります。
注意点:偽装請負に注意
請負契約では、発注者(貴社)から労働者へ直接指示を出すことは法律で禁止されています(指揮命令権は請負会社にあります)。ここを誤ると「偽装請負」となるため、コンプライアンス順守が重要です。
3. 【比較】特定技能(直接) vs 製造請負、大阪の現場にはどっち?
では、実際に導入する場合、どちらを選ぶべきでしょうか。「特定技能派遣」は選べないため、現実的な選択肢である「特定技能(直接雇用)」と「製造請負」で比較します。
| 項目 | 特定技能(直接雇用) | 製造請負 |
|---|---|---|
| 指揮命令 | 貴社が直接指示 | 請負会社が指示 |
| 契約形態 | 雇用契約(自社社員) | 請負契約(業務委託) |
| 人材レベル | 特定技能(試験合格者) | 様々(請負会社教育) |
| コスト | 給与 + 支援委託費 | 成果単価 or 固定報酬 |
| 導入要件 | 採用・ビザ手続きが必要 | 業務の切り出しが必要 |
「特定技能 大阪」での採用競争において
現在、「特定技能 大阪」というキーワードで仕事を探している外国人は非常に多く、大阪は人気のエリアです。
派遣はできませんが、大阪に強い「登録支援機関(人材紹介会社)」を活用することで、採用からビザ申請、生活支援までをアウトソースすることが可能です。これにより、派遣に近い手軽さで優秀な人材を直接雇用することができます。
4. 自社に合ったスタイルを選ぶために
結論として、選び方の基準は以下のようになります。
- 「自社のやり方を直接指導し、チームの一員として育てたい」
👉 特定技能(直接雇用) がおすすめです。特に大阪の町工場など、熟練の技を教え込みたい現場では、特定技能人材の高い意欲とスキルが活きます。 - 「ある工程をまるごと任せて、管理の手間を減らしたい」
👉 製造請負 がおすすめです。比較的単純な工程や、独立したラインがある場合は、請負化することで経営効率が上がります。
まとめ:大阪での導入は信頼できるパートナー選びから
製造業において「特定技能派遣」はできませんが、「特定技能の直接雇用」や「製造請負」には、それぞれ強力なメリットがあります。
重要なのは、「人手不足を解消したいのか(特定技能向け)」「管理工数を削減したいのか(請負向け)」という自社の課題を見極めることです。
大阪エリアには、製造業に特化した人材会社が数多く存在します。まずは、現場の課題を相談し、どちらの形態が自社にマッチするかシミュレーションしてもらうことから始めてみてはいかがでしょうか。





